スペシャルティコーヒーという言葉をよく聞くようになったと思いますが、今さらながら説明。
まずは、スペシャルティコーヒーという言葉が広まる前のコーヒーについて知ってもらいたいと思います。
知られているコーヒーと言えば、マンデリン、モカ、ブラジルサントス、ブルーマウンテン、キリマンジャロなどでしょうか。
これらは国(地区)で分けられています。
例えば、タンザニアで生産されたアラビカ種を総じてキリマンジャロと呼ばれています。
モカはエチオピアかイエメンで生産されたアラビカ種のことです。
公正取引委員会がこのルールを作っています。
輸出規格というものがあり、標高や豆の大きさ等で格付けされます。(国によって基準は違います)
タンザニアであれば豆の大きさで、スクリーン(豆のサイズ)15~17であれば、規格はABとなります。スクリーン18以上はAAとなり、規格としては上級品となります。
各農園から集めて混合され輸出されます。
注目する点は、規格の判断基準が風味ではないところです。
これらはコモディティコーヒーと呼ばれています。
ここからはスペシャルティコーヒーについてです。
スペシャルティコーヒーという言葉が誕生したのは、1978年。
特別な気象、地理的条件が生み出す特別な風味のコーヒーを称して使用されたのが始まりのようです。
1982年にアメリカでスペシャルティコーヒー協会(SCAA)が設立。
日本では2003年にスペシャルティコーヒー協会(SCAJ)が設立。
「From Seed to Cup(種子からカップまで」
スペシャルティコーヒーとは、トレサビリティ(栽培された農園や品種、生産処理方法といった履歴)が明確で、味に栽培地のキャラクターを感じる、さらに豆の素性の明確さだけではなく、風味をカッピングで評価し、高い水準を満たしたものです。
同じ国でも農園によって風味が違い、毎年COEなどの国際コンペティションが行われ、これによって生産者が正当な評価を受けられるようになりました。
評価方法もSCAAとCOEで少しちがうようですが、SCAAでは80点以上、COEは84点以上がスペシャルティとなります。
風味の評価があること、シングルエステート(単一農園)であること、シングルオリジン(トレサビリティが明確なコーヒー豆)であること。
コモディティコーヒーとスペシャルティコーヒーの違いはわかりましたでしょうか。
だいぶ長い文章になってしまいました。
農園ごとで素晴らしい風味があるのだから、それを楽しんでもらいたいということで、ウェカラパではブレンドを今は行っておりません。
まだしばらくはシングルオリジンにこだわりたいと思っております。